1/29の日本テレビ「一億人の大質問!?笑ってコラえて!」に漫画家の高橋陽一さんが登場します。
高橋さんの代表作の「キャプテン翼」の制作秘話なども語られるようです。
そんな「キャプテン翼」が、実は世界のこんなところで活躍していたということを知ったので、今回ご紹介したいと思います。
“「キャプテン翼」大作戦”のはじまり
世界のこんなところで「キャプテン翼」が活躍することになった背景は外務省サマーワ連絡事務所(当時)の江端康行さんの発案でした。
発案当時は2003年に始まったイラク戦争後で、日本は戦後初めて人道復興支援のためにイラクに自衛隊が派遣されていました。そこで仕事をしていた江端さんが次のように考えていたそうです。
私は日本の陸上自衛隊の宿営地にある在サマーワ外務省事務所で経済協力の仕事を担当していますが、ここで復興支援のお手伝いをするのなら、その中で何か日本とサマーワの架け橋となるようなことをしてみたいと思っていました。非常に漠然とではありますが、折角やるのなら何か楽しいこと、面白いこと、そして、血が通った活動ができないだろうかと考えていました。
外務省HP(各国・地域情勢>中東>イラク問題)「在サマーワ連絡事務所より:サマーワ「キャプテン翼」大作戦-給水車が配る夢と希望-(平成16年12月)」
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/iraq/renraku_j_0412a.html
戦争のあった場所でその地域の復興のために仕事をするということ、それ自体とても大変なことだと思います。その中で事務的に仕事をするのではなく、このように人間らしい“血の通った”、心のある支援活動をと考えることができること、本当にすごいことだと思います。
イラクでは、年代に関わらずサッカーがとても人気だそうです。そこをヒントに江端さんが「キャプテン翼」大作戦を思いついたそうです。
“大作戦”というからには、何か壮大なプロジェクトでみんなをあっと言わせるような作戦に感じますね。
このあと、江端康行さんの思いと、「キャプテン翼」の作者・高橋陽一さんの思いがどのようにつながっていくのでしょうか。
「キャプテン翼」の作者 高橋陽一さんの意向があったから

大作戦の具体的な内容は、日本がイラクに供与する給水車に「キャプテン翼」をペイントして走らせるというものでした。
ただ、「キャラクター肖像権」の問題があり、出版元の会社等で激論になり、最終的に作者である高橋陽一さんの意向を伺うことになったようです。
「イラクの子供たちとサッカーを通じた交流を育てるのに翼が役に立つのであれば協力します」
引用元:扶桑社「すごいぞ日本」(産経新聞 「すごいぞ日本」取材班 著)
この高橋陽一さんの意向があって、サマーワの給水車に「キャプテン翼」の翼くんがペイントされ、街を走ることになったそうです。
もちろん、発案者の江端さんだけではなく、自衛隊の方やそれ以外にもペイントの技術を提供した企業や多くの方の協力があったことは言うまでもありません。
はじめはたった一人でも、その思いを受けて周囲の人間が動き、作者の高橋陽一さんにもその思いが伝わり大作戦の成功へつながったのです。
また、高橋さん自身の「キャプテン翼」を通して伝えたいメッセージがあったからこの作戦ができたのではないかと思います。
まとめ
人気のあるキャラクターが描かれている車が街を走っていたら、見ている子供たちも大喜びですよね。イラクで走る給水車にはなんと「キャプテン翼」の翼くんが描かれているのです。この給水車が走るためにたくさんの方の尽力がありました。
最終的に「キャプテン翼」の作者の高橋陽一さんの意向があったから実現できました。
「キャプテン翼」のストーリーを通じて多くのメッセージを伝えてくださっているので、ぜひ皆さんも読んでみて下さい。